蒼き愛しの君




(3)

「ダイ・・・ナモ・・・?」
部屋の中で秋桜と純白の少女達と対峙していた闇色のボディの青年を見つけの名をエックスが呼んだ
「・・・エックス?何でまたこんなところに?」
きょとんと呆けたような顔でダイナモが言う
赤いバイザーの向こうで笑う瞳はどことなく幼さを秘めた悪戯っぽさを宿している
「エックス?知り合いなのかい?」
マリノが警戒したままの表情でエックスに問う
「うん・・・そうだけど・・・どうかしたの?」
彼はそう問い返した
「ならこの男説得しなよ!こいつ、フォースメタルジェネレーターを・・・
シナモンを狙って来たんだよ!
「ええっ!!」
エックスは慌ててダイナモの元へ駆け寄った
「だめだよ、ダイナモ!!」
「あ〜そこの白いお嬢さんがフォースメタルジェネレーターだったんだ?」
今更だがポンと手を打つダイナモ
「彼女は大切な仲間なんだ・・・連れて行かないで・・・」
エックスが真剣な眼差しでダイナモを見上げた
すると・・・
「いいよ、諦めても」
あっさりとダイナモが言う
「ほんと!?」
嬉しそうに声をあげるエックス
「そのかわり・・・」
ダイナモは小さき英雄の背を抱きしめ、その唇を食む
そして唇を離すなり耳元で
「今回の事件が終わったらすっと俺と一緒にいてくれる?」
「え・・・?」
言葉の意味を飲み込めず?マークを浮かべるエックス
「でないとシナモンちゃんだっけ?連れて行っちゃうよ?」
「それはだめだよ!」
エックスが慌てて首を振る
「ならOKってことだね〜v」
ダイナモはどこからか取り出した銀のリングを
エックスの左手の中指にはめようとする

『ちょっとまったぁ!!』

スパイダーとアクセルが叫んだ

同時にダイナモの後頭部には
カードが刺さり
バレットが投げつけられた

「エックスは僕のだよ!!」
「そいつは渡さないぜ・・・」
医務室の入り口で2人はそれぞれの武器を構える
「誰かな〜君達は?エックスの知り合いみたいだけど・・・」
エックスの指にさっさとリングをはめて
ダイナモは2人と対峙する
「エックスとは古い仲でね〜
君達みたいな新参者に取られるほど俺は甘くないよ?」
両手に構えられたのはDブレード

しかし・・・

「あ〜!!」

アクセルが素っ頓狂な声をあげて慌ててエックスに近づき、手を取った
取った手は左
そこには先ほどダイナモがはめた中指のリング
しかしその隣り・・・
永遠の愛を誓う薬指に銀のリングがはまっていた
「エックス、これ!これどうしたの!?こんなのしてた!!?」
アクセルに問われてエックスは頷いた
「これ・・・大分前からはめてたよ・・・」
『だれからもらった!?』
今度はスパイダーとダイナモの声が重なる
するとエックスはニッコリと微笑んで
「ゼロだよ」
と一言

「あいつか・・・」
スパイダーが意味ありげににやりと笑う
「いい根性してるじゃん」
アクセルも同じ笑みを浮かべ
「つまり、あいつを倒さないといけないわけか〜」
口笛を吹きながらダイナモが言った

『打倒!ゼロ!!』

3人がそう叫び、ヘリポートに向かったのを見て

エックスは慌てて窓から身を乗り出した

「エックス何してるんだい!危ないよ!!」
マリノがとめようと叫ぶ
「エックスさんやめてください!!」
シナモンも悲鳴混じりにそう言った
「だって、3人より先回りするのってこの方法しかないじゃないか・・・」
窓の淵に足をかけ、10mほど上にある屋上へとよじ登ろうとする

「わかった、貸してやるからこれで登りな」

マリノがそう言って手渡したのは彼女の獲物である短剣だった










辛うじて先回りをして、コンテナの影でゼロと2人で息を潜めた
そして今にいたる
エックスからすれば今日は厄日そのものだった



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