七夕
この一角にある部屋で笹を囲む影が3つ
「エックス〜この短冊上に飾るから椅子貸して」
アクセルが短冊をもって背伸びをしながらエックスのほうを向いた
「ちょっと待て・・・よいしょ・・・っと・・・このへんでいいか?」
椅子をバルコニーへと運んでやるエックス
「ありがと〜!!」
笹の高い枝に短冊をつけながらアクセルは言った
「織姫と彦星・・・会えたのかな・・・」
さっと夜空を見上げてエックスが呟く
今日は快晴・・・
蒼天に満つる星々が輝いている
「1年に1回か・・・かわいそうだね・・・」
アクセルが椅子の上から空を仰ぐ
「それまで散々遊び呆けてた罰だ・・・」
いつの間にかエックスのとなりに立っていたのはゼロ・・・
「でも・・・誰でも恋人と一緒にいるのが楽しくて
時間忘れちゃうのは仕方がないと思うよ・・・」
エックスは空を見上げる
「1年に1回しかあえなくなったら・・・君はどうする?」
「織姫を掻っ攫って逃げるさ・・・」
ゼロは長く伸びた髪をかきあげる
エックスは目をぱちくりとさせた
「彦星は・・・それができなかった臆病者だ・・・」
「ひどい言い方するね・・・」
エックスは苦笑しながらそう言った
「大切なものはずっと手の内に納めとくもんだ・・・」
ゼロは夜空に呟く
お前と会うことを禁じる奴なんて切り捨ててやる・・・
お前まで阻む川なんて泳ぎきって渡ってやる
引き離そうとするならお前をさらって宇宙の果てまで逃げてやる・・・
お前を殺せと命じるなら死という鎖でお前と俺を固く結んでやる・・・
お前を守るためなら・・・命だって投げ捨ててやる・・・
毎日お前の笑顔を見て
毎日お前の声を聞いて
毎日お前の体温を感じて
ただ過ごしていたいだけだ・・・
1年に1回なんて耐えられない・・・
そうゼロは心の内で呟く
この2人が1年に1度どころか
100年もの間・・・
そして永遠に離れ離れになるのは・・・
まだもう少し先の話・・・
あとがき
はじめてアップしてみた小説が
季節はずれものになってしまいました
こんな駄文でよければのんびりアップしていきます
黎幻 魔海
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